2001年4月29日 和歌山県 

朝走り始めて間もなく雨が落ちだした。最初はカッパを必要とするほどではなかったが、7時半を過ぎるころにはとうとう本降りになり、この後一日中雨中走行となる。

国道と林道とをジグザグに往復しながら紀伊半島の中心部へ進む。 十津川に着く頃にはもう走り始めて10時間が過ぎていた。 ここから目線を寝ぐら探索モードに切り替え、国道425号線を西に入る。
国道はほとんどが深い谷に沿って走る狭いつづら折れの一車線で、野宿出来そうなポイントは見つからない。 雨が激しく降っているので支線に入り込んでの寝ぐら探しもせず、そのまま走り続けるうちにととうとう国道371号線まで出てしまった。

国道425号は急カーブが多く、ほとんどローギヤーしか使えない。そのため僅か40kmを走り切るのに2時間以上も費やしてしまった。 もう辺りには夕暮れの気配が濃く漂い始めている。 この時間になるともう行き当たりばったりは期待できない。ましてや雨天である。 とりあえず朝方通りがかった道の駅に行くことにする。

既に売店は終了して全て戸締りがされているが、幸いにも休憩場はオープンスペースで屋根もあり、雨がしのげる。 大阪ナンバーの若いカップルが立ち去った後は誰も居なくなったので、訪れる人の邪魔にならない様に端っこのベンチの間に寝袋を広げ、今夜はここで寝ることにした。
他人の目からは惨めそうに見えるかもしれないが、こういった状況には慣れている。 逆に屋根付きの場所が見つかった幸運を喜んでいるくらいだ。 激しい雨を余裕で眺めながら記念写真を何枚か撮影する。

三日後、無事我が家に帰着。 現像から帰ってきた写真を眺めているとその中に変なものが写り込んでいる写真が一枚あるではありませんか。 下の写真の右の方にカーテンのように垂れ下がっている白い影の下がちょうど寝袋の頭部の位置です。

半ばカメラのいたづらと思いつつ、期待を込めていろいろ眺めてみましたが、残念ながら恐ろしい人の顔とか知らない手足とか他には何も写っていませんでした。
以前、青森県山中の墓地で野宿したときにも期待しながら写真を撮ったのですが、なにも写っていなくてガッカリしましたので、今回の写真が初めて撮れたプチ心霊写真として大事(?)にしています...!(^^)!

道の駅竜遊
白い霧

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