大正カニの家ー帯広市大正町

カニの家

利用:2024年6月14日 ホンダXL205Rパリダカ
施設は綺麗でキッチンやシャワーも有り、女性専用の部屋もありました。今日の利用者は私を含め男性4人でした。 バイクは広場の路上に停めます。

カニの家

大正カニの家
<北海道帯広市大正町>
帯広市が運営する徒歩及び2輪で旅をする人向けの無料の宿泊施設です。事前の予約は要りません。


4時58分、天候曇り、気温16℃、ライダーハウス「旅人昭栄」を出発。
昨日の雨でブーツが浸水して中がグチャグチャになっているので、こんな時の為に用意してきたゴアテックスのソックスを履いて出発しました。 軒下からバイクを出す際に足元の古カーペットの線維にサイドスタンドが引っ掛かって危うく転倒しそうになりましたがなんとか持ちこたえることが出来ました。ヒヤヒヤものでした。(^^;

一旦弟子屈町に戻り、国道241号線からオソツベツ原野を通る道道53号線に入りました。早朝なので車の往来はほどんど無く前方にはタンクローリー車が一台走っているだけです。 こんな時は普段であれば直ぐに追い越してマイペースで走るのですが、夜明け間もない北海道の原野では野生動物の飛び出しが怖いので、ここはおとなしく前方のタンクローリーの後ろに付いて走ることにします。

2024-6-14北海道

5時37分、ヌマオロ川の近くで国道274号線に出ました。ここから阿寒町に向かいますが、11㎞先の道道53号線との分岐点の先が目的の未走行区間(青色)です。

国道274号線

5時58分
国道274号線
<阿寒郡鶴居村字雪裡>

国道274号線は原野の中を走る片側1車線道路です。なだらかな起伏でカーブも比較的緩く多少路面は荒れていますが走り易い道でした。

野生動物との事故が怖いので辺りに注意を払いながら走ったのですが、この写真の5分程前に道路でエゾジカに遭遇しました。


6時27分、阿寒町布伏内で国道274号線は行き止りになりました。T字路標識の少し先で舗装が突然途切れ、短い草地の先は生い茂る木々に行く手が遮られていました。

国道274号線

6時30分
国道274号線「行き止り」
<釧路市阿寒町布伏内>

国道274号線は札幌と標津を結ぶ総延長では北海道で最も長い国道ですが、白糠郡白糠町~ 阿寒町舌辛原野が未開通となっています。

ここで行き止りなので次は釧路湿原を回って釧路外環道の国道38号線に向かいます。


阿寒町から道道222号線で南に下り、国道240号線に出たところで少し北に上がって釧路湿原を横断する道道243号線に入りました。 湿原の中を40分程走り、7時19分に標茶町字コッタロで道道106号線に入りました。 近くにコッタロ湿原展望台が有るはずなので標識を探しながら走っていると直ぐにダートになり、ハンドル操作に気を取られているうちに展望台を通り過ぎて塘路湖で国道391号線まで出てしまいました。

道道1060号線

7時23分
道道1060号線
<北海道川上郡標茶町コッタロ>

この先に「コッタロ湿原展望台」が有り、その辺りから国道まで約5㎞は未舗装です。

路面は硬く穴ぼこだらけで、おまけに砂利が大き目なのでハンドルを取られて非常に走りづらいダートでした。


7時35分、塘路湖で国道391号線に出てそれを釧路に向かって走り、8時02分に国道38号線「釧路外環状道路」に着きました。この環状線は2016年に開通したので前回来た時(1999年)にはまだ着工1年目で未開通でした。

8時12分、環状線が終わり国道38号線の本線に戻りました。10分程走って道の駅「しらぬか恋問」に立ち寄り、そのあと更に30分程走ったコンビニで遅めの朝食を摂りました。 コンビニのすぐ横に「ホクレン音別セルフ給油所」が有りましたのでついでに給油(15.4ℓ)を済ませました。

9時34分、浦幌町で海沿いの道道1038号線に入りました。この道道1038号線は15㎞程先で国道336号線の支線(未走行)に連絡します。

道道1038号線

9時41分
道道1038号線 「オッコベ浜」
<北海道十勝郡浦幌町字厚内>

この辺りの太平洋に面した河岸段丘には擦文時代の集落跡の「十勝オコッペ遺跡」が有り、20軒の竪穴埋まりきらずに凹地として残っているそうです。

この道も北海道らしいまっすぐでキレイな走り易い道でした。


9時53分、浦幌町昆布刈石から国道336号線に入りました。ここから浦幌町豊北までの区間(13.1㎞)は何故か本線から突き出た枝線になっています。

国道336号線

10時01分
国道336号線
<北海道十勝郡浦幌町字十勝太>

この先の国道336号線は、1992年12月に十勝河口橋が開通するまで十勝川に橋は無く、十勝川両岸を渡し船が連絡するという「渡船国道」でした。

その十勝河口橋の手前で国道336号線の本線と合流し、それを北に上がって帯広市に向かいます。


10時19分、浦幌町共栄で国道38号線に入り20分程走ってそのあと道道62号線で帯広市に向かいました。 帯広空港の北を通過して今日宿泊予定の「大正カニの家」のすぐ近くまで来ましたが、まだ時間が早いので一旦帯広市内まで行ってから「大正カニの家」に戻ることにします。

11時23分、帯広市内で国道38号線との交差点に着き、丁度お昼時でしたので近くの食堂でランチにしました。 食事をしながら翌日の天気予報をチェックしていると、どうやら明日の夕方から道南はまた天気が崩れそうです。 「北海道6月好天」の気象予報は今回は完全にハズレでした。 <(_ _)>

明日は襟裳岬でキャンプをする予定にしているのですが、雨中の設営と撤収はあまりしたくありません。 少し予定を変更することにします。

検討した結果襟裳でキャンプをするのは止めて天候が崩れる前に千歳のライダーハウスに入る事にして直ぐに電話で予約を入れました。 これでとりあえず雨対策は出来たのですが、この計画で行くと帰りのフェリー便まで千歳で二日間時間が余ってしまいます。まあその間は道南を適当に観光しながら時間を潰すことにしましようか...。(^^;)

ランチの後国道236号線を音更町まで走り、そこから国道241号線の未走行区間を通って市内に戻り、再度国道236号線に入って「大正カニの家」に向かいました。 「大正カニの家」の”カニ”は、昔バックパッカーが荷物を背負いながら歩いている姿がカニの歩く姿に似ていたことから名付けられたそうです。

「大正カニの家」

13時32分「大正カニの家」に到着しました。
今日の走行距離は354㎞でした。

「大正カニの家」

キッチンはIHで自炊が出来ます。
ナベやフライパン類も備えて有りました。


「大正カニの家」

入口すぐ横の談話スペースです。
階段を上がった二階が男子用のスペースです。

「大正カニの家」

ルフローリングの床に寝袋を敷いて寝ます。
一階に女子専用の部屋が有ります。


<6月15日>最終日(実はこの後更に予定が変わり千歳での宿泊はキャンセルしました。)

4時44分、天候は曇り、気温15℃、大正カニの家を出発。空は晴れていますが広尾町に近づくにつれ次第に霧が深くなって来ました。これから山間部を走るのですが天候が気になります。

5時30分、広尾町で国道236号線に入りました。既に日の出の時間は過ぎているのですが太陽が出ていないので気温が上がらず指先が寒いので冬用のグローブにはめ替えました。これから日高山脈を横断する山間ルートに入ります。

国道236号線

5時49分
国道236号線
広尾町から9㎞程の始点です。
<北海道広尾郡広尾町字上トヨイ基線>

この国道236号線の「広尾~浦河」間は1970年に工事が始まり、約27年の歳月をかけて1997年に野塚トンネル(4232m)を含む全線が開通しました。

これに依り、今まで国道336号線の襟裳経由で往来していた「広尾~浦河」間が約30㎞程短縮されました。


長い「野塚トンネル」を抜けると日高山脈の浦河側は霧も晴れて青空が広がってきました。この国道236号線は別名「天馬街道」とも呼ばれ、広尾側では乳牛の放牧、浦河側ではサラブレッドの放牧する景色が広がっています。

馬の親子

6時27分
国道236号線「天馬街道」
<北海道浦河郡浦河町字杵臼>

国道脇の牧場にかわいい馬の親子がいましたので写真を撮りに立ち寄ると、隣の柵にいた牡馬(お父さん?)がすぐ近くまでやって来て不審者を警戒するようにこちらを見ていました。


6時41分、浦河町で国道336号線に出ました。襟裳岬に向かって25㎞程走り、えりも町役場を過ぎた所で道道34号線に入り岬の先端に向かいました。 31年ぶりの襟裳岬は前回と同様、強風と霧で見通しが悪く景色もかろうじて足元の海岸線が見えるだけでした。時間が早かったので売店も開いておらず早々に岬を後にしました。

道道34号線

7時33分 襟裳岬への「道道34号線」
山から雲が滝の様に流れ落ちていました。

襟裳岬

7時51分 二度目の襟裳岬です。
相変わらずの強風と霧で視界が効きません。

襟裳岬から当初泊まる予定にしていた「百人浜オートキャンプ場」の前を通り過ぎて国道336号線にでました。キャンプ場の辺りはかなりの強風でこれではテントも吹き飛ばされてしまいそうです。予定を変更して正解だったようです。 未走行区間の約14㎞を走り終えて8時36分に再びえりも町に戻ってきました。コンビニで小休止をしたあとガソリンを給油(10.9ℓ)して昨日予約した千歳のライダーハウスに向かいました。

2024-6-15北海道

時間がまだ早いので少し内陸部の道道を巡って北海道の大自然を満喫しようと思い、千歳までの走行ルートや明日の予定を色々と考えながら走っているうちに、ふと有ることに気づきました。

現在の計画では帰りのフェリー便の日程に合わせるために千歳で連泊をすることにしたのですが、このままのスケジュールでは結局雨中でのフェリー乗船は避けられそうも無く、その上に余計な宿泊と洗濯や入浴の心配もしなくてはなりません。

フェリーは一日おきに出航しており、ちょうど今日は出航日です。もしこのまま苫小牧まで走って今日のフェリー便を捕まえることが出来れば乗船予定日の天候や千歳で待機中の入浴、着替えの心配など問題は一気に解決します。

”「善は急げ」”です。

10時21分、新ひだか町のセブンイレブンで休憩のついでにフェリー会社に電話で今日の便の予約状況を確認するとまだ空きの有ることが判りました。ここから苫小牧港までは距離にして約80㎞程なので、3時間も有れば行くことが出来ます。予約さえ変更できれば16時からの乗船手続には十分余裕がありますので急いで苫小牧港に向かうことにしました。

12時03分、飛ばしたおかげで予想よりも1時間以上も早くフェリーターミナルに着くことが出来、すぐに窓口へ行って今日の便への予約変更をしました。これでホット一安心です。\(^o^)/...このあと千歳のライダーハウスへはキャンセルの電話をしました。 これで今日の走りは終了です。360㎞でした。

慌ただしく動いたおかげでお腹も空いてきました。北海道初日に食べ損ねた海鮮丼に再チャレンジするために苫小牧の「みなと市場」に行ったのですが相変わらずの混雑ぶりで駐車するのが大変でした。

みなと市場

12時43分
苫小牧「みなと市場」
           2500円也↓

海鮮丼

念願の海鮮丼も食べることが出来て気分もスッキリ、フェリー乗船までの数時間をターミナルの待合ロビーでノンビリと過ごし、予定を変更したおかげで雨を心配することなく18時ごろ乗船しました。 ちょうど同時刻に大洗行きフェリー便があったのですが、そちらの方はもの凄いバイクの列で驚きました。

フェリー乗り場

13時39分 フェリー乗り場。

苫小牧港

19時02分 定刻どうり出航です。

6/16(日)<12日目> 10時00分、仙台港入港 12時50分出航

航海中は苫小牧港のフェリーターミナルの待合室で知り合った岐阜県のスズキ「赤カタナ」氏と一緒に時間を過ごしました。話をするうちに、偶然にも往路の苫小牧へも同じ船で着いていたことが判りました。

6/17(月)<13日目> 10時30分、名古屋港到着


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