07 パワーショベル購入

今日はコマツ君が現地にやって来る日です。林道が地図に載っていないので、時間を決めて県道の脇で待ち合わせです。単身赴任先を深夜の1時に出発。高速と一般道を走ること600km、約9時間かけて現地へ到着しました。

まずは先にご近所への挨拶回りです。「変なオヤジが山をウロウロしてるぞ」などと怪しまれてはかないません。それに後々お世話になることも有るので、ここは第一印象を良くしておくことにします。今日は手始めに一番近い林道入り口の3軒を訪問することにしました。手土産を持って挨拶に行くと人の良さそうなお年寄りばかりでまづは一安心。最初の2軒はそれぞれ爺ちゃんと婆ちゃんの二人暮しで、3軒目は息子夫婦と爺ちゃんの3人家族でした。

12時にコマツ君が4トンのセルフローダーに乗ってやって来ました。数ヶ月ぶりの再会です。林道は雑草の背丈が伸びて全く様相が変わっています。車体が長く林道での方向転換が難しそうなので、いける所までバックで進入することにしました。降ろしたあとは簡単に操作を習っただけでブッツケ本番の自走です。慎重にレバーを握ってノロノロ走行で山林の入り口までやってきました。

こいつはなかなか面白いぞ。\(^0^)/

バケットに自作トングを吊り下げて早速テスト開始です。
最初の倒木は太さ約30センチ、長さは5メートル位。たっぷりと水分を含んで見るからに重量が有りそうです。

「大丈夫かな?」

初めてのユンボなのでポンプはスロー運転にして慎重に操作します。少々不安に思いながらトングを引っ掛けてアームを上げると、「グッグッグ」作動油が音をたてながらバルブを通過、すぐに「ズボッ」という感じで丸太が地面から離れました。どうやらトングの強度は大丈夫そうです。今度は両側のキャタピラに後進を駆けます。ズルズルズルと丸太が出てくる。

「いいぞ!少し方向を変えてっと」、「あれ!逆だ!」

レバーの操作方向とアームの動く方向が違うので何度も間違えます。一人で文句を言いながら何とか軌道修正。1本目を無事に林道まで引きずり出しました。



最初の一本です。

建設機械を扱うのは初めてなので、そのパワーに感動!
レバーの動かし方にまだ慣れていないので慎重に運転します。

一旦地面に下ろして重心付近へトングを掛け直し、今度はこいつを左に回して...と。「あれ!また逆だ!」 丸太がワイヤーの下でグラングランとシーソーのように揺れて巨大なバットスイングが運転席を襲ってきます。“旋回範囲内立ち入り禁止”の重要性を実感しました。

次はアームを前方へ伸ばして丸太を少し離れた所へ置かなくては。「くそっ!」 一本吊なので丸太が回転してなかなか思った場所で停止してくれません。ユンボから降りて手で丸太を誘導します。アームを上げたり下げたり、右へ左へ旋回したり、やっと一本目を所定の位置に下ろす頃には5,6回乗り降りを繰り返していました。まるで体力測定の踏台昇降運動のようです。

二本目はもっと太くて40センチ以上はありそうです。地面に下ろしたとたん荷重が抜けてコマツ君がガクッと後ろへのけぞります。
しかしこれはオモシロイ!コマツ君がまるで機動戦士ガンダムにでも変身したような気分で、しばらくは病み付きになりそうです。

操作に慣れていないのでまだ手際が悪いのですが、こんな作業はとても人力では出来ません。コマツ君を助っ人に雇って大正解でした。この調子でどんどん丸太を運び出したいのですが、丸太を覆っている頑強な雑草を取り除くのと、踏台昇降運動を繰り返すためにすぐにヘロヘロになります。少しやっては休憩、また少しやっては休憩の繰り返しです。こいつはかなりのダイエットが期待できそうだナ。(^-^)
熱中症にならないようにスポーツドリンクで水分を補給しながらゆっくりと作業をするのですがとにかく暑い。後で確認したら今日の下界は最高気温が35.5度も有りました。

半日で5本程倒木を搬出し、今日の作業は終わりにします。汗だくの体にポリタンクの水を頭からかぶって風呂代わりです。早急に小屋と風呂を作らなくては...。

雨が近づいていたので車の中で寝ました。夜は昼間の猛暑から一転して非常に涼しく、持参したパジャマを着たうえに夏用のシュラフを上に掛けてちょうど良いくらいでした。やはり都市部のように熱気がこもらないせいでしょうか。また蚊取り線香も持参したのですが、蚊は全くでませんでした。でも朽ちた木の中には大きな山ヒルがいましたけどね。



手前の発電機の横に今日運び出した丸太が置かれいますです。

コマツ君の受け取りと試運転も無事終わり今日はここでキャンプです。